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女性が活躍できる会社づくりと
実際に働く女性たちの声

Circle discussion

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Interview 活躍する女性社員 個人の意志が尊重される、風通しのよい環境
※氏名や配属先等はインタビュー時のものです。
Circle discussion 活躍する女性社員 個人の意志が尊重される、
風通しのよい環境

01女性社員を取り巻く環境は、どのように変わりましたか?

―― 本日は幅広い世代の女性社員に集まっていただきました。社会に出られて20年以上経つ方もいらっしゃるようですが、かつての就労環境はいかがでしたか?

井筒:私は1985年に専門学校を出てから大建設計に入社しましたが、その当時は男女雇用機会均等法が施行されたばかりで、社会的にもまだ女性技術者が活躍する環境は不十分でした。大建設計においても、女性社員には補助的な役割しか期待されておらず、待遇にも男女差がありました。そこに限界を感じたことから、一旦大建設計を離れました。

渡邉:私の場合は井筒さんに比べてかなり恵まれており、男女雇用機会均等法も浸透してきた1991年の入社です。当時は大建設計でもすでに現在の職位身分規定に近い内容の規定が整備され、採用や待遇面では男女の違いを感じることなく今に至るまで働くことができています。ただし出産した頃は育児休業制度が未整備だったので、短期間で仕事に復帰しなくてはなりませんでしたが。

佐々木:私は大建設計が5社目です。結婚や出産のたびに退社し、少し落ち着いたら別の職場へ移ることを繰り返してきました。大建設計に入る前に勤めていたのは小さな積算事務所でしたので育児をしながら就労をする社員を在籍させる余裕がなく、辞めざるを得ない状況でした。

―― 皆さんのお話から待遇や育児など就労環境が整っていなかった時代の苦労がしのばれます。社会に出られてまだ浅い方の場合はいかがでしょうか。

今木:世の中の構造設計者は、最近では少しずつ増えてきていますが、まだまだ女性の割合が少ない職種です。女性が特別視されない状況になるのはこれからだと思います。

會澤:私は高専という女性が少ない環境で学生時代を過ごしたので、入社後も違和感はなく、また恵まれているとも不満だともいえません。ただ他社にいる先輩方から聞いた話と比較すると、大建設計はフラットで女性にとっても働きやすい環境だと感じます。

井筒:私は入社5年後に大建設計を退職し、ゼネコンに移ってから一級建築士の資格を取得した後、15年ほど前に大建設計に復帰しました。それ以降、女性技術者の数も増えてきており、女性が活躍できる環境の土壌は整いつつあると感じています。

02これまでのキャリアをどのように築いたのでしょうか?

―― 意匠設計、構造設計、営業、積算、総務と担当業務もさまざまですが、どのようなご経歴で今に至るのでしょうか。

井筒:大建設計に復帰してからは、まず鉄道施設を担当し、ここ6年ほどは病院や福祉施設の設計に取り組んでいます。病院は機能が複雑で関係者も多岐にわたるため、まとめるのは大変ですが、やりがいを感じています。

佐々木:就職してから20数年、積算一筋です。前職までは、設計図から必要な工事や材料の数量を計測する数量積算を担当していましたが、こちらに来てからは建築コストの算定と管理まで任せていただき、業務の範囲が広がりました。

大平:私は少し変わった経歴で、まず高専で電気工学を学び、メーカーで研究職に就きました。しかし本当に自分がやりたいことを見つめなおし、その結果建築の道に転身しました。派遣社員をしながら夜学で建築を学び二級建築士の資格を取得してから、設計事務所、ゼネコンと渡り歩きました。ゼネコン時代に一級建築士を取り、より幅広い施設の設計に関わりたいと、大建設計に入社しました。

―― 資格取得をきっかけに、キャリアアップされることが多いのですね。

今木:私も一級建築士の資格取得が大建設計に入社するきっかけになりました。そこで気分が前向きになり転職サイトに登録したところスムーズに転職が決まり、今に至ります。

楠本:私は今、一級建築士の資格取得に向けて勉強しているところです。資格があれば仮に出産や育児などで休職したとしても、皆さんが復帰を望んでくれるはずなので、早めに取りたいですね。

青木:私は経営管理部で10年ほど労務を担当しており、衛生管理者の資格を取得しました。さらに、労働法や社会保険の知識を身に着けたいという思いがあり、現在は社労士の資格取得も目指しています。

03出産、育児と仕事は両立できますか?

―― 出産、育児の経験をお持ちの方は、どのようにお仕事と両立されたのでしょうか。

渡邉:私は新卒入社4年目の1995年に出産しました。まだ育児休業制度はなく、産後休業を最大限利用し、産後2ヶ月で復帰しましたが、充分だったとは思いません。それでも家族や社内外の関係者の理解や協力もあり、産後休業のあと速やかに復帰することができました。まだ育児休業制度のなかった当時、仕事と育児が両立できたのは、環境に恵まれてのことだと思います。

佐々木:育児と仕事の両立は、正直かなり大変でした。早朝、自転車の後ろと前に2人を乗せて保育園に送って仕事に行き、保育園の空いているぎりぎりの時間に迎えにいき、夜ご飯を食べさせて気づけば夜中、という生活がつづきました。大建設計に入ってからは、労働時間の管理がしっかりしており、またまわりの社員からの配慮もあり、繁忙期以外は終電までの残業も休日出勤も少なく、現在20歳と15歳になった子供たちを含め家族との時間が増えました。

―― 現在の育児休業の制度と、利用状況はいかがですか?

青木:育児休業は原則として子供が1歳になるまでですが、保育所に入所できないなどの理由がある場合は1歳6ヶ月まで延長、それでも入所できなければ最長2歳まで延長申請できることになっています。大建設計では理由がなくても子供が1歳6ヶ月になるまでの育児休業申請が可能です。ただしこれまでのところ産休、育休制度の利用者は少なく、私が就業関係の業務を担当しはじめてからは2名の利用にとどまっています。いずれも事務職の女性で、技術職の女性社員や男性社員の利用事例はありません。制度の利用を促すよう発信に務めていますが、利用のハードルを下げるためには産休、育休を取られた方や時短勤務を行っている方をフォローする組織や体制づくりも必要だと実感しています。

今木:確かに身近な社員が産休、育休制度を活用していないので、自分がいつ結婚して出産をして、というイメージが組み立てられないという悩みはあります。

楠本:私は仕事がとても好きなので、一度休んでから戻ってきたときに戦力として扱ってもらえるのか、補助的な立場になってしまうのではないかということも心配です。

佐々木:私が入社した2014年当時、大阪事務所に技術職の女性は、私以外に1人しかいませんでしたが、その後、今木さんや楠本さんなどが来られて現在は12、3人います。しかし私をのぞくと誰も結婚、出産を経験していません。女性社員の間で情報が共有できればと、所内で年2回ほど女性だけの飲み会を開催したりもしています。

大平:私は男性社員にも育休の取得を義務付ければよいのではないかと考えています。任意にするとみなさん仕事を優先させてしまうので、配偶者が子供を産んだ後の男性社員はすべて休むことにして、出産や育児の大変さ、難しさを共有してもらうのはいかがでしょうか。

04大建設計は、働きやすいですか?

井筒:私は一旦退職した大建設計に復帰しましたが、それができたのは新卒で入社した当時の上司や周囲との人間関係に恵まれていたからだと感じます。実は私以外にも再雇用で大建設計に戻ってきた社員は複数在籍していまして、柔軟で風通しのよい会社だと思います。

大平:大建設計の良いところはベテランも新人も分け隔てなく活発に議論ができる雰囲気だと思います。イントラのやりとりは読むだけでも勉強になります。

楠本:年2回、所長、副所長や室長と面談する機会があるので、その時に希望を率直に伝えることができています。

會澤:リフレッシュルームというテレビのある休憩室では、お弁当をご一緒しながらおしゃべりをしたりして、キャリアや部署の壁を超えてさまざまな人と顔なじみになれます。

青木:確かに自分たちの思いを伝えやすい雰囲気はありますね。

女性社員活躍のための行動計画とその実施状況

大建設計では女性が継続的に活躍でき、かつ仕事と家庭を両立できる職場環境を整備するため、次世代育成支援対策推進法および女性活躍推進法に基づく行動計画を定め、女性技術職採用や管理職登用の推進、有給休暇の取得推進、22時以降の深夜労働や休日労働に対する規制の強化を実施しています。また「育児休業等の規定」等の規定を周知し、利用しやすい環境をつくるなど、制度の充実とその情報共有、および社内風土の醸成を図っています。

次世代育成支援対策推進法および女性活躍推進法に基づく行動計画(令和2年4月1日策定)における目標
(1)女性社員の比率を17%以上、女性管理職の比率を3%以上にする。
(2)年間有給休暇取得率を50%以上にする。
(3)「育児休業等に関する規定」等の活用を図る。

● 女性採用人数(技術系)
採用年度 男性(うち中途) 女性(うち中途) 女性採用比率
2015年 24人(12) 9人(9) 27.3%
2016年 20人(14) 7人(4) 25.9%
2017年 21人(13) 8人(5) 27.6%
2018年 10人(4) 8人(3) 44.4%
2019年 18人(10) 5人(2) 27.7%
2020年 10人(5) 8人(1) 44.4%

● 女性労働者及び管理職の人数と割合
年度 女性労働者の比率(人数) 女性管理職の比率(人数)
2017年 15.3%(52人) 1.89%(2人)
2018年 15.5%(54人) 1.97%(2人)
2019年 17.5%(64人) 3.57%(4人)
2020年 18.2%(67人) 4.39%(5人)

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